音楽を奏でることは私にとって特別な喜びであり、その喜びを皆さんと共有できることは何よりも幸運なことです。私を温かく支え続けてくださるすべての方々に心から深く感謝しています。毎日が、皆さんの夢を実現する素晴らしい機会となりますように。
— 絵怜奈

エレナ(絵怜奈)・キアヴェガート、ピアニスト。イタリア人の父と日本人の母のもと、ミラノで生まれる。

3歳でピアノを始め、10歳でイタリア国立ミラノ・ジュゼッペ・ヴェルディ音楽院ピアノ科に首席で入学、エッダ・ポンティ、シルヴィア・リモンジェッリ各氏に師事。17歳で同音楽院を審査員満場一致で最優秀賞を授与され、首席で卒業カリアリ国際音楽アカデミー(伊)から奨学金を授与され、同時にフランス文化省とパリ市によって設立されたパリ国際芸術都市(Cité internationale des Arts)の入居者選考試験に合格。特待生としてパリ・エコール・ノルマル音楽院(アルフレッド・コルトー)ピアノ科上級クラス(Cycle de Perfectionnement)に入学し、ジャン=マルク・ルイサダ氏に師事。以来、ルイサダ氏は、現在に至るまで主要な指導者であり、重要な音楽的な指針となっている。さらに、スペイン、バルセロナのカタルーニャ高等音楽院においてピエール・レアク氏に師事し、首席で修士号を取得。同時に、グラナドス・マーシャル音楽院ではアリシア・デ・ラローチャの伝統に基づいて、スペインのレパートリーに特化して学ぶ。その後、アレクサンダー・ロンクィッヒ氏によって創設されたフィレンツェの芸術プロジェクト「Daedalus - 若きアーティストの奨学生に選ばれる。

また、ドミニク・メルレパウル・バドゥラ=スコダパーヴェル・ギリロフロベルト・プロッセダの各氏にも師事し研鑽を積む。

国内外のピアノコンクールにおいては、20以上の第1位を受賞。ミラノ・ヴェルディ音楽院全学科卒業生の中で最も優秀な卒業生に贈られる「Premio Giulio Forziati 」を受賞。また、国際女性デーには、優れた才能を持つ女性の1人として選ばれ、Premio Milano Donnaを受賞。さらにパリ日本文化会館より「Prix de la Maison de la Culture du Japon」を授与された。

10歳でダルヴェルメ劇場で、I Pomeriggi MusicaliLa Società del Quartettoの協賛で開催されたヴォルフガング・アマデウス・モーツァルトの生誕250周年記念公演でデビュー

これまでに、イタリアではミラノ・ヴェルディ音楽院サラ・ヴェルディサラ・プッチーニ(Sala Verdi e Sala Puccini - Conservatorio di Milano)、リリコ・ジョルジョ・ガーベル劇場(Teatro Lirico Giorgio Gaber)、スカラ座(Teatro alla Scala)、ポンキエッリ劇場(Teatro Ponchielli)などで演奏。フランスではサル・コルトー(Salle Cortot)、パリユネスコ本部(Maison de l'UNESCO)、ラジオフランス本部(Maison de la Radio)、パリ日本文化会館(Maison de la Culture du Japon à Paris)、ブールジュ・サン=ボネ劇場(Théâtre Saint-Bonnet)などで公演。スペインではカタルーニャ音楽堂(Palau de la Música Catalana)、バルセロナ・オーディトリ(L’Auditori de Barcelona)、カタルーニャ国立美術館(Museu Nacional d'Art de Catalunya)、サン・ジョルディ王室美術アカデミー(Reial Acadèmia Catalana de Belles Arts de Sant Jordi)、アテネオ・デ・マドリード(Ateneo de Madrid)などで演奏。ドイツではバイロイト音楽祭(Bayreuther Festspiele)、ベルリン芸術大学(UdK Großer Konzertsaal Berlin)などで演奏。さらに、イギリススイスノルウェーオランダマルタなどヨーロッパ各都市の著名な劇場においても、数多く演奏。

イタリア国営放送(Rai1)、ラジオ・フランス(France Musique)などにも出演。また、モンダドーリ出版からはオーディオビジュアル素材の録音も手がけた。

DSC_0065.JPG

室内楽においては、Rai国立交響楽団のメンバーとのピアノ・トリオや、近年ではソプラノ、バルバラ・マッサーロとのデュオを結成し、ヨーロッパを拠点にさらに幅広い演奏活動を展開している。

音楽を通じて世界を巡り、美術館や展覧会を訪れて異文化に触れ、新たな視点を得る経験は、視覚芸術にも大きな情熱を育み、その探求心からミラノ大学「音楽学・文化・メディア・パフォーマンス」学科の修士課程にも在籍。

さらに演劇への興味は、TeatRing Compagnia Teatrale Scuola di TeatroCentro Teatro Attivoなどの演劇学校に通うことにもつながった。

8か国語(イタリア語、日本語、英語、フランス語、スペイン語、カタルーニャ語、ドイツ語、中国語)に堪能なマルチリンガルでもあり、演奏活動と同時にビジネスの分野でも幅広く活躍。新型コロナウイルスの時期には、音楽の個別レッスンのためのバーチャル教室を提供するスタートアップ、mfClassroomsのチームメンバーとして携わった。

2021年以降、英国の多国籍企業PwC - TLS Professional Association of Lawyers and Accountantsにおいて、ジャパンビジネスネットワークのセールス・マーケティング・スペシャリストとして勤務し、現在は、グローバルモビリティに特化した米国最大の多国籍企業Vialto Partners(旧PwC - Global Mobility Tax and Immigration Services)で、移民スペシャリスト兼ジャパンビジネス・プラクティスEMEAとして活動中。

また、女性のエンパワーメントに焦点を当てた若手プロフェッショナルのフェミニスト協会であるヤングウーマンネットワーク(Young Women Network)のアートアドバイザーであり、さらにYWNアドボカシーチームのメンバーでもある。